患者さんの歯に関する美意識はバラエティーに富んでいますが、共通して言えるのは、白く形よく、まるで天然の歯のようにしてほしいという要求があるということです。すべての患者さんは手で口元を隠さずに心置きなく笑ってみたいと願っているはずです。それがかなったとき、それはただの見た目の改善ではなく心から豊かに、堂々とした『尊厳の回復』であるのです。そのためには何が必要なのかを患者さんと一緒に考えていきます。

ご自分の歯が黄色い、もっと白くならないものか、でも歯を削ったりかぶせたりはしたくない、そう考えている方は多いものです。誰しもがTVや映画のスターたちの輝くような白いスマイルにあこがれるのです。ホワイトニングは歯のエナメル質を白く明るくする薬を使用し、痛くなく、歯を一切削ることなくあなたのコンプレックスを取り除く治療方法です。この薬(過酸化尿素)は厚生省の認可を受けていて安全性は確立しています。

 歯に冠をかぶせるたり詰め物をする場合には「セラミック」を使うことで天然歯と同じような色調に見せることができます。しかもセラミックは年月がたっても色調が変化しません。また最近の接着技術の急激な進歩によって、エナメル質をできるだけ残して必要な部分だけセラミックを貼り付けることが可能になりました。
残念ながら保険診療ではこのような審美性は得られないのが現実です。したがって審美歯科は自由診療となります。

 ダイレクトボンディング
(保険の効かない詰め物)。 初めて耳にする言葉かもしれませんが、審美歯科の最先端をいくアメリカではとてもポピュラーな治療です。簡単に言うと、優れた性質で、歯と同じ色の材料を、口の中で直接に歯に接着させて詰めるという治療です。この技術は近年の接着歯学のめざましい進歩によって可能になったものです。そのメリットとは次の通りです。

◆何より歯を削る量が最小限ですむ。
◆色合わせが正確で、前歯も奥歯もまるで天然歯のような色調で治る。
◆保険の材料よりもはるかに材質が優れているので変色が少ない。
◆直接口の中で詰めるので、数本なら一回の来院で終わる。(治療時間は1本30分程度)
◆型を取る、技工士が作るという過程がないのでセラミックなどと比較して治療費が少ない。
従来の保険診療でも類似した治療がありますが、色の再現性、変色しにくい点、接着強度などの点で異なります。

 歯科治療には保険診療と自由診療があります。
保険診療は、一定の負担金割合で多くの人が一定水準の治療を受けることができるという優れた制度です。しかしその財源に限りがあるために保険の効く範囲、材質などには多くの制限があります。一方自由診療(自費)は材質、治療技術、技工士の技量などに制限が一切ないために、現在における最高の治療を追求することができます。でも保険診療とくらべて自由診療はどこがどう優れた治療なのでしょうか?高価な自由診療は果たして長持ちするのでしょうか?この点が良くわからないという声がよく聞かれます。また情報が少ないため自由診療に対する批判的な誤解があることも事実でしょう。そこでもっとも典型的な例として上の前歯一本を保険診療と自由診療とで行った場合の比較を表にしてみました。今後の参考にしてください。
入江歯科クリニックでは保険診療でも自由診療でも、患者さんに満足していただけることを最終目標としています。どうかお気軽にご相談ください。 「上の前歯一本を治療した場合」を例にして下記の表で説明します。
| | 保険 硬質レジン前装冠 | 自由診療 セラミック |
| 材質 | 保険金属とプラスチックからできている | 貴金属とセラミックからできている |
| 色あわせ | いくつかの色のパターンから合わせる | 他の人が見ても天然歯と間違うレベルまで合わせる |
色の変化
耐摩耗性
| 光沢が消え、1〜2年で褐色に プラスチックが磨り減る
| 変色がなく、当初の美しさが保たれる
すり減りが極めて少ない
|
| 適合精度 | 保険金属の限界がある | 貴金属は適合精度がいい |
| 歯肉の下がり具合 | 下がる傾向が強い | 下がりにくい |
| 汚れのつき具合 | プラスチック部分には汚れがつきやすい | 貴金属とセラミックは汚れがつきにくい |
| 技工過程 | | かなり複雑 |
| 技工料金と材料費 | | 保険の約10倍 |
| 治療費 | 歯型採りからセットまでで
約1万円(3割負担の場合)
| 歯型採りからセットまでで
10万円(自由診療には消費税がかかります)
|
| 保証期間 | なし | 当医院では原則5年 |
何年持つのか?
↓
定期検診の意義
| 何年持つのか?正直言って「分かりません」としか言えません。でも無責任というつもりは決してありません。できるだけ長持ちすることを目標にしています。
歯は毎日の食事や歯ぎしりで重労働に耐えています。しかも口の中は細菌がうじゃうじゃ住んでいて絶えず感染の危機にさらされています。また本来もって生まれた歯の質、支える骨の質とか、かかわる要素が多すぎて、「何年間持ちます」と約束できるものではありません。さらに他の歯の状況にも大きく影響されますから、入れたその歯が何年持つかの議論よりも口の中の全体を一単位と考えて全体が健康であり続けることが大切です。そこで定期検診が重要になってくるのです。どんな高価な車でも必ず車検を受けて性能が落ちないようチェックをするのと同じように考えてください。ただし保険と自由診療を単純に比較すれば上の表にあるように自由診療の方がかなり有利といえます。
|
|---|
| 治療費に関するコメント |
|---|
| 保険診療 | 自由診療 |
保険でも前歯に白い歯が入ります。ただしプラスチック特有の欠点である色調、変色、耐久性が問題となります。しかしベースは保険金属でできているので昔の差し歯よりもはるかに丈夫になっています。
ちなみに奥歯はすべて金属冠です。
| それにしてもセラミックは高価すぎるという意見もあります。技工料金や材料費、かける時間、税金、利益などの諸事情から決定された治療費なのです。しかも病院ごとに異なります。一本あたり神奈川県内では8〜12万円、東京都内では10〜15万円と言われています。ここでこのように考えてみることはどうでしょうか。
例えば「10万円かけてセラミックを入れて、10年間美しい前歯でいられたら、月額になおせば1,000円以下です。」女性の化粧品やエステ料金、男性なら理髪代金と比較してみてください、そんなに法外な治療費でしょうか。また5年間にわたって品質を保証されるものが他にあるでしょうか。
|
|---|
|